うさがかく 日常のイラストブログ

元漫画家が、思いついたことをイラストや漫画とともに紹介したり書いてみたりするブログ。絵の描き方もちょこちょこ載せます。

元漫画家が語る!漫画賞受賞したいならすべき事3選!【初心者用】

漫画賞受賞したいならすべき事3選用導入漫画

 

一応わたしはこれでも元漫画家。

担当さんからのアドバイスも今までけっこういただいてきました。

 

というわけで今回は、「漫画賞受賞したいならすべき事3選!」を紹介します!

 

正直めちゃめちゃ簡単です。(またかよ)

しかも少年漫画だろうが少女漫画だろうが関係ありません。 

 

 

起承転結うんぬんや漫画のストーリーの考え方、絵の上達の仕方ではないのでご注意を。

多分そういうことは、今までにほかの方がたくさん書いていると思いますので、今回は違った角度から受賞のコツをご紹介します。

 

今日から簡単に真似できることなので、初心者の方はぜひ参考にして漫画を描いてみてくださいね!

 

 

つべこべ言わずにハッピーエンド!

 

 

え?うさけっこうバッドエンドすきなんだけど…

 
 

せやな、ぴよもモヤモヤが残る感じすきやからわかるで

 
 
 

ですが、いくらバッドエンドの物語がすきでも受賞を目指すならハッピーエンドの物語にしておきましょう。

 

なぜならハッピーエンドの方が受賞しやすいから!

シンプルですね!

 

わたしもバッドエンドがわりとすきで、今まで何度か描いていますし、実際賞をいただいたこともあります。

 

 

● 受賞したバッドエンドの作品たち

 

▼受賞作A

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▼受賞作B

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悲しそうな顔してるとこ抜粋。

 

データがなかったので載せてませんが、あとひとつは確実に描いてます。

けっこうありますね…。

 

ただ、いただいたのは小さな賞のみで、やはりデビュー作はハッピーエンドでした。

 

担当さんも、

「僕はいいと思うし好きだけど、通る確率が高いのはハッピーエンド。その方がウケがいい。」

と言っていましたし、わたしも実際そう思います。

 

ウケがいいのは読者に対してです。

読者にウケがいいものは、当然編集部でもウケがいいのは当たり前ですよね。

 

もちろん例外もあり、わたしの友人は初投稿の悲恋モノで大きな賞を受賞し、現在も某雑誌で連載を続ける漫画家さんです。

 

ただ、初心者さんにはバッドエンドはやはり難しい題材には違いない。

あえて難しい方に挑戦する必要はないですよね?

受賞してそのあとすきに描けばいいんです!

 

 

 

でも描きたいイメージと違うし、1度それでデビューしちゃうとすきに描かせてもらえなくなりそう…

 
 

うん、漫画家なりたいんやんな?

んじゃ受賞してから言おな!

受賞もしてへんのに何言ってんねん!

 
 

ふええ

 
 
 

いち早く受賞を目指すのであれば、ハッピーエンドの物語を選ぶに越したことはないです!

 

 

とにかく断ち切れ!

 

 

何を!?恋心!?

 
 

ちゃうわ、コマ割りの話や!

 
 
 

コマを大きくとると迫力が増します。

1ページのコマ数は最大でも5〜6コマくらいにおさえましょう。

 

その際全てのコマを断ち切って描いてください。

コマが小さいと迫力もない上に、何をしている絵なのかわかりにくい。

小ぢんまりとまとまってしまい、目がいきにくいのです。

 

コマを断ち切るとは、内枠の線をはみ出して、1番外枠の線(断ち切り線)まで描くことで、この技法をタチキリと言います。

 

 

 

でもいちばん見せたいコマを大きく描いた方がいいって聞くし、ほかはあえて目立たなくした方がいいんじゃ…

 
 

うん、じゃあ目立たせたいコマってどれ?

 
 

えっ

 
 
 

初心者さんで多く見るのが、目立たせるべきコマがどれかわかっていない方。

どれかわからないなら深く考えず、全部断ち切ってしまえばいいんです!

 

 

▼例

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というか実際担当さんに、

「全部断ち切って。」

と言われました。

 

それなら断ち切るしかないでしょう。

ページは最大まで使うつもりで!

 

 

ただ、「ノド」の部分と

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一番外枠」の部分

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には重要な絵やセリフを描かないようにしましょう。

製本したときに見えなくなるからです。

 

▼製本した場合のサイズ感

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でもセリフや絵を描く部分は、実はそこまで神経質にならなくていいポイント。

せっかくいい作品なのに「絵やセリフが見えなくなる」という理由だけで落選はしません。

「できるだけそうしよう」と意識する程度で大丈夫ですよ。

 

 

 

メインの舞台は学校で!

 

 

 

えー!?なんで!?

そんなの決められたくないよ!

 
 

これもちゃんと理由あんねん

 
 
 

漫画は、読者に共感されてはじめて「面白い漫画」として認識されます。

 

漫画の人物の、セリフや行動、感情、状況などに読者が共感するから心が震えて感動したり、面白く感じるからです。

 

ところが、初心者さんはこの「共感部分」をつくるのが苦手な方が多いんですよ。

 

ではどうすればいいか?

そこで「舞台を学校にする」という案です。

 

なぜなら、大抵の読者は今まで学校に通ったことがあるから。

 

舞台が学校というだけで、強制的に共感部分をひとつ増やすことができるというわけです。

 

 

さらに舞台の「状況説明」をする必要がありません。

読者が知らない世界の話だとまず、漫画の冒頭にその世界の説明から始めないといけなくなります。

でないと読者が置いてきぼりになり、結果作者の独りよがりの作品になってしまうからです。

 

 

 

こんなに多い設定覚えられるか!

ってなる漫画は読む気にならんもんな

 
 
 

漫画は読んでもらってなんぼ。

最後まで読んでくれれば面白いから!

ではなく、最後まで読んでもらえるかどうかがまずひとつめの難関。

面白いかどうかも大事ですが、読み切ってもらえなければ物語の面白さを判断してもらう段階にすら至れないのです。

 

不良校でも女子校でも「学校」という舞台なだけで、自然と読者にも受け入れやすい舞台設定になります。

 

 

 

学校なら絵を描く資料も集めやすいね!

 
 
 

 

1度学生生活を体験していることによって、自分が描きやすいというのもポイント。

 

ということで、とりあえず学校を舞台にしておけば間違いはないでしょう。

 

 

まとめ

 

 いかがでしたか?

3つともとても簡単ですし、さっそく今日から実践できる方法ですよね。

 

もちろん、これら全て実践したからといって必ず漫画家になれるというわけではありません。

バッドエンドで、断ち切りのコマはなく、舞台が学校でなくても受賞する作品は受賞します。

 

ただ、実践していただくことによって受賞できる可能性が確実に上がるはず。

 

● ハッピーエンドにする

● コマは全て断ち切る

● メインの舞台は学校で!

 

漫画家を目指す方々はぜひ参考にしてみてくださいっ!

 

ちなみに「漫画賞を受賞するためにできる事」は、ほかにもこのように簡単な方法がいくつかあります。

どれを載せるか迷ったのですが、あまり多くするのもどうかと思い、とりあえず今回は3つにしてみました。

また需要がありそうなら載せますね。

 

それでは~。