「描きたい漫画のストーリーはなんとなく決まっているんだけど、いざ描くとなるとどうすればいいかわからない…」
そんなふうに悩んでいる初心者さんが、漫画を描くときに覚えておいた方がいい「プロットの書き方」について紹介します。
今回の記事では、例としてわたしがTwitterで連載している「うさの日常漫画」を使用していきますね。
参考にするのはこちらの「うさの日常漫画 その22 朝礼」です。
▼日常漫画はTwitterで更新中
「漫画を描きたいけど描き方がわからない!」って人の参考に、少しでもなればいいなー!
プロットとは?
下描きに入る前段階で「物語の大雑把な流れ、骨組み」のことです。
プロットを書くことでストーリーの流れを自分でも再確認できるため、下描きに入るのがとても楽になります。
作者によってプロットを書くか書かないかは分かれますが、初心者さんは書いた方がいいのではないでしょうか。
でも「大雑把」ってどのくらいのことを言ってるのかわかんないよ!
わたしもそうでした。
例えば「主人公が敵を倒してヒロインを助け出す話」が描きたいとします。
ところが人によっては「主人公が敵を倒してヒロインを助け出す!」だけでプロットなのです。
もちろんそれだけで本番の原稿にうつれる方もいます。
でもその程度ならわざわざ書き出す必要ないやんな
そこで、プロットではどういうことを書けばいいのか、わたしがしているプロットの書き方を実際にお見せしながら説明していこうと思います。
「自分にも合いそう!」と思えたならぜひやってみてくださいね。
プロットは何に書く?
紙に鉛筆、PCなんでもいいのですが、おすすめはアナログではなくデジタルです。
なぜデジタルの方がいいのか、紙に書くときのデメリットはこちら。
・ 消しゴムで消す時間がかかる
・ 上から線で消すと汚い、見づらくなる
・ 文章のコピーができない
自分の好みや書きやすさでかまわないのですが、プロットは基本書き直し前提。
それを考えると、デジタルの方が圧倒的に書きやすいのではないでしょうか。
わたしはLINEに自分ひとりのグループをつくって、そこに書いています。
ほかにもスマホのメモとか、メールの下書きっていう手もあるな
デジタルの中でもおすすめはスマホです。
理由は「常に持ち歩いている」から。
アイデアはどんなときに閃くかわかりません。
思いついたときすぐに書けるものがいいのです。
空いた時間に気軽に書けるという点もいいですね。
わたしは電車に乗っている時間などに書いて、時間を有効活用していますよ。
プロットを書いてみよう!
グループLINEに書いている、わたしの実際のプロットです。
ひとつずつ順番に説明していきますね。
見方
❶…段落
黒丸の数字は「段落」をあらわしています。
矢印で示している方の数字ですね。
わかりやすいよう完成した漫画と並べてみました。
このように漫画の段落が3つに分かれていますよね。
❶は1段落目、❷は2段落目ってことだよー!
漫画の見やすさを考え、段落は1ページに3、多くても4以上にすることは基本的にないようにしましょう。
①…コマ
白丸は「何コマ目か」をあらわしています。
コマは段落ごとに数字を分けた方が見やすいですね。
「❶①」は、「1段落目の1コマ目」ということ。
青で囲ったコマのことですね。
このように番号をふることで、どのコマに何を描くのかわかりやすくなります。
今回は参考にしたわたしの漫画が1ページ漫画なので「段落」と「コマ」だけですが、数ページある漫画を描きたいのであれば⑴などを先頭に置いて、ページ数もわかりやすくするといいでしょう。
ここまで細かく分ける必要はあるのか?と疑問を持つ方もいるかと思いますが、何度も言うように「好み」です。
プロット自体必要ない人もいるからね!
ただ、細かければ細かいほど下描きにうつる際楽なのは確かですよ。
書き方
わたしがプロットに書いているのは「セリフ」が主です。
フキダシに入れる文章も、フキダシ外の文章も全て書きますが、プロットの時点ではどれをどうするなど細かいことは考えていません。
わたしはあまり書きませんが、初心者さんはコマごとに、「どのキャラがどんな動きをしてるか」も書くと下描きにうつりやすいのではないでしょうか。
❶①例:うさ、お金舞ってる中で笑顔 など
な、なんかこれだけ見るとめっちゃゲスい文章やな
プロットは書き直し前提で書くものなので、清書ときっちり同じ文章にする必要はありません。
完成した漫画を見比べていただくとわかりますが、文章を変えたところがいくつもあります。
漫画のセリフの言葉選びって大事やで!
微妙な変化で、読み手に与える印象がすごく変わってくるもんね!
どのコマから書くのかも自由で、オチだけ考えているなら、最後のコマから書いても大丈夫ですよ。
▼漫画賞受賞したいならこれ!
1コマずつセリフやキャラの動作などを書き込んでいけばプロットの完成です!
完成したプロットをもとに、漫画を描きましょう〜。
まとめ
最初にも説明した通り、プロットの書き方は人それぞれ。
今回紹介したのは、わたしが書きやすいと思った書き方なので、合わない方は無理に合わせる必要はありません。
プロットの書き方に正解はなく、自分が「これがいちばん漫画が描きやすい!」と思えばそれが正しいのです。
「こんなふうに書いてる人もいるんだな〜」と、なんとなく思っていただければと思います。
とは言えわたしも最初からこの書き方をしていたわけではなく、ここ1年くらいのこと。
それまではプロットを書く必要性を感じませんでしたし、「下描きがあればいいじゃん」と思っていました。
というか面倒臭がりなので、下描きとプロットを同時にしていましたね。
どちらが効率がいいのかはわかりませんが…。
なので今後書き方を変えることもあるでしょうし、またプロット自体書かなくなる可能性もあります。
自分のスタイルや、漫画の描きやすさがいちばん重要なので、どんな方法がいいか最良の方法を自ら追求していってくださればと思います。
それではまたー。